地震の本当の恐さは【余震】である。熊本地震の実体験から学ぶ。

目次

はじめに

 熊本地震により実家半壊、嫁の実家が全壊となった熊本地震を体験した筆者。内容は正直悲観的なのは仕方ないものですが、しっかりと見て知って貰いたいので…

あまり暗くならない様に説明して行きます!!

 地震による津波、土砂崩れなど恐ろしい現象は多々ありますが今回は『余震』の恐ろしさにスポットを当てます。

余震の恐さを知った熊本地震

熊本地震(全国報道で良く放送された益城町寺迫地区)

 2016年4月14日、筆者はゆめタウン光の森と言う大型ショッピングモールへ外出していました。その時中通路で外を…外は夕方、その時空に…

地震雲が出ていた(その時は変な雲って思った程度だった…思い出すと恐ろしい)

…その後帰宅。そして21時26分に地震発生、震度は7となった。

その後に報道で気象庁より『今後も大きな余震の可能性があるから気を付けてくれ』(現在の報道表現と違う表現※後に解説)の報道。

○地震発生後たった41分後の22時7分に『震度6弱!!』

○そのたった31分後22時38分『震度5弱!』

○そのたった5分後23時43分『震度5弱!』

○そのたった20分後明け4月15日0時3分『震度6強!!!!』

○そのたった3分後0時 6分『震度5強!!』

○その1時間47分後1時53分『震度5弱!』

その後に本震と呼ばれた4月16日1時25分『震度7』が起こる。

  報道では初め『震度6強』と報道される(体感は前震とは比べ物にならないほど強力な地震だった)

まず知って貰いたいのが前震のたったの207分間の間に震度5弱3回、5強1回、6弱1回、6強1回が起こったという事。

この余震だけで普通に世間では番組中断され緊急報道され大騒ぎするレベル(-“-;

熊本地震の余震は極端な漫画やゲームの魔法の様な世界のレベル

…でしたが世の中の各地で起こっている地震災害で注目されているのは一番大きい本震または同レベルが起こった場合の前震などだけ」なのである。

…何が言いたいかと言うと…

余震をナメるな!!
世の声
別に一切ナメてねぇよ…

でも余震はあまり取り上げられないのが現実…報道が煽り過ぎるのがいけないと感じるのは分かりますが熊本地震では前震、本震では耐えていた家や道路も余震によって倒れた家や地割れの起こった場所も多かったです。

4月16日になってすぐ起こった本震のそのたった1日の間にも…

『震度5弱6回!』

『震度5強1回!!』

『震度6弱2回!!!』

『震度6強1回!!!!』

余震ってなんだよ…もう当時は感覚がおかしくなってました。

※前震発生から1週間の震度3以上の地震回数(回数が漫画の世界)※

※気象庁のイラストによる震度表現※

余震と共に生活をする日々

4月14日~30日の半月で3024回

※同じ半月の参考資料(阪神・淡路大震災で230回、新潟県中越地震で680回)

回数ではないけど大地震の後は被災地の皆さん余震と共に生活している感覚、仕事中もずっと揺れ続け小売業をしている筆者のお店の商品は常に『地べた』本当に奇妙な光景でした。

気象庁『本震と前震と余震』の表現が曖昧

 余震とは大きな地震の後に起こる近接地域にて継続して発生の続く地震の事です。本震より前に発生する地震を前震と呼び、その後の大きな地震発生を本震と呼ぶ…

 ですが熊本地震では震度7が発生した2日後にもう1度震度7が発生して『後付け本震』となりましたが、この熊本地震の発生後に表現が変更になるという事態が起こりました。

 熊本地震が発生する以前は大地震発生後の報道は『大きな余震が起こる可能性があるから気を付けて』の様な表現でしたが熊本地震発生後の大地震は『同規模の地震がが起こる可能性があるから気を付けて』の様な表現に変わりました。

なので過渡期扱いとなった熊本地震の発生時は気象庁が発表する内容が二転三転!!

『4月14日が前震だった、16日が本震だった。』『余震?』でも規模は6強、そんなのがバンバン来る!!これが本当に余震なのか??別の地震なんじゃないか??良く分からない状態で気象庁まで「あたふた」していてずっと不安でした(-_-;)

 決してそんなつもりは無いのは分かっていますが気象庁は前震発生後の翌日に…

気象庁の方
今後3日間に震度6弱以上の余震が起きる可能性は20%
…と発表。結果、即本震が起こり間髪入れずに震度6以上が起こり死者まで出ました。そのため「気象庁は嘘ばかり!!」「何も分かっていない!!」…と批判殺到。

 当然です。被災時の被災者の心の拠り所は気象庁の正しい報道しかありません。

実際はそうじゃないのでしょうけれど「嘘の報道ばかり流して!!ふざけるな!!」と思ってしまう程心に余裕なんて無いんです。この『あたふた報道』のせいで被災地の不安を余計に煽っていました。

…このように新しい事例が起こると、今までの事は無かった事になり新しく内容が塗り替わるので『気象庁は結局地震の事はほぼ何も分かっていない。』という事です。当然そう思われてしまいます。

 決して文句では無く「地震が起こった後には誰も何が起こるかは予想できない」って事を言いたいんです。

 筆者キンさんは地震実体験後からは気象庁の地震の報道は…

天気予報と同じ程度に思ってた方がいいね

…と思いながら見ています。

世の声
結局天災は何が起こるか分からないって事だね!!

…だからこそ地震の後の余震は恐いんですね!!地質学者じゃない一般人の自分からすれば熊本地震の本震もある意味大地震(前震)後の大地震、余震みたいな物だし。

報道では被害状況の全体像は全く分からない

熊本地震では西原村、益城町の一部分をピックアップして映っていました。

 例えば益城町総合体育館周辺の寺迫地区は良くテレビに映っていました、しかしそこから少し離れた島田地区等は全国報道では全く取り上げられなかったが家の半壊、全壊率が8割強、ここまで被害のヒドイ地区は地区は無かった様に筆者は感じていましたが全国の報道ではやはり取り上げられていませんでした。

…と、いう事は熊本以外の他の大震災の起こった地域でもそのような『報道されない被害のヒドイ地区』が間違いなくたくさんあるという事ですね。

 その理由の1つとして本震や前震だけでは被害が少なく『余震が原因』で被害が酷くなった場合もあるからです。

基本一発目の本震後の被害の大きい場所が報道で追われる事が多いからですね。

 余震の被害は地震の起こったその地方のテレビ局が追ったり等が多いですね。…少なくとも熊本地震の全国報道ではそう思いました。

 なので被災地が報道で放送されている場所が本当に1番被害のヒドイ場所ではありません。被害の格付けしたい訳じゃ全くありませんが報道されない地区が1番被害が多きい事もあるんです。

支援物資等も報道に惑わされる(追記)

 熊本地震の際、上記の報道のせいでその場所だけに支援物資が集まり報道されない他のもっと被害の多い地区に支援物資が全く届かなかったりしました。

物資が有り余っている地区

物資が全くない地区

…が鮮明に分かれる事態が分かりやすく起こりました。

 被災地はどこでもてんてこ舞い、身動きが取れないのです。なので報道がどう放送されているか等も分かりませんし、集まった支援物資を振り分ける役所も行政も稼働していません。ですので全国規模の報道側はまんべんなく様々な被災地の情報を流すべきだと思います。その報道により支援物資が上手く循環すると思います。

せっかく救命の意図を成す物資を送って頂いている訳だから被災地の被災地区に満遍なく行き渡るのが理想だよね!!

余震が被害を甚大にする

 海外にはマグニチュードでの指針しかありませんが日本はマグニチュードと別に震度と言う地震規模の目安となる指針があります。ただ熊本地震の様に歴史史上初の震度7が2回発生する事態が起こった場合7以上の目安が無いので比較が出来ません。筆者はどちらも起きていて体感しました。

 表現しろ言われたら本震の方は全くの別物、前震とは桁違いの大きさ、前震が震度7ならば震度8と言えるほど違いを感じました。それだけ本震は強力で長い地震でした。

 話が逸れましたが本震と前震が報道や記録上では取り上げられたのですが上記記載の様に余震の1つ1つが『大地震クラス』。本震と前震だけが被害を作ったのではなく実際は大量な余震1つ1つが積み重なる事で『震災地区に甚大な被害を人間には強烈な恐怖の傷を残す』のだと熊本地震を実体験して感じました。

「この余震の恐ろしさは世界中全ての大地震発生地区に当てはまる事なのだと思っています。」

各地の地震の被害から学ぶ(余談)

 巷では南海トラフ地震が近いうちに発生する、日々大地震が起こりうる可能性のあるある時代。直近は本当に大地震が頻発しています。

 平成が終わり令和へ。平成15年以降の大地震から人類が学んだことをピックアップする。

○平成19年(2007年)3月25日能登半島地震『震度6強』

○平成19年(2007年)7月16日新潟県中越沖地震『震度6強』

○平成20年(2008年) 6月14日岩手・宮城内陸地震『震度6強』

○平成23年(2011年) 3月11日東日本大震災『震度7』

○平成23年(2011年) 3月12日長野県・新潟県県境付近『震度6強』

○平成23年(2011年) 3月15日静岡県東部『震度6強』

○平成23年(2011年) 4月 7日宮城県沖『震度6強』

○平成28年(2016年)4月14日~熊本地震『震度7』

○平成30年(2018年)9月6日北海道胆振東部地震『震度7』

○令和元年(2019年)6月18日新潟・山形地震『震度6強』

能登半島地震・地震が発生するまでは地震空白域と言われていた地域にて大地震が発生。日本は4つのプレートが交錯する地震大国。基本どこでも大地震が起こってもおかしくない。この震災によってその事が裏付けられた結果となり、大地震は空白域など関係なく日本のどこでも起こりうるというを改めて事を学んだ。

東日本大震災・大規模な津波による近年日本史上最大の巨大災害となる津波の高さは9.3m以上、人類が予想し、防ぎきれるという予想を容易に超える高さの津波が発生する可能性があるという事を学んだ。

熊本地震・実体験した地震、上記の様に本震が後付けになる現象の発生

 これにより表現が変更、熊本地震以前は『大きな余震が発生する可能性がある為気を付けて下さい』の様な表現だったが熊本地震後は『同程度の地震が来る可能性がある為気を付ける』との表現に変更となる。

 要は大きな地震の後に本震となる、更に大きな地震が発生する可能性があるという事を学んだという事。

北海道胆振東部地震・日本で初となるブラックアウトが発生した事(ブラックアウトの説明はここでは控えます)で、ここまでの超大規模停電が普通に起こる可能性がある事を学びました。

まとめ

 余震の恐ろしさを記述しましたが『○○地震』の発生は一番大きな地震がピックアップされる、『○○地震』はもちろん余震も含めた総称ですが、メディアを通じて視聴者の頭に残るのは1番大きな地震。熊本地震で例えれば…

震度7が2回?!やべー

…です。

 熊本地震を体験するまで他地区の大地震報道を見た時の感想は実際にそうでした。余震の事なんてほとんど関心無しでした。実際には前震後から本震を省きたった2日間で震度6弱・強の余震が5回も起きているんですよ(-_-;)

 その他の地域も全く同じです。余震は本当に恐ろしい地震です。余震は100年以上続くとも言われています。(それだけ長い期間発生する可能性があるならばもはやどれが余震なのか分からなくなりますね…)

 震災の起きた地域の皆様、これからも余震には細心の注意を。そしてこれからも確実に起こり続ける地震にも注意して行きましょう!!

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